節句箱

これは、子どもたちに季節を知らせる係になってもらうための節句箱です。
年に5回。節句が近くなるとその季節の絵柄を飾ります。毎年飾る度に「また今年もこの季節がきたね」と家族で会話をする度に健康であることへの感謝の気持ちと風習への興味が芽生えていきます。

節目を祝うこと

現在進行形の日々の暮らしを未来で振り返った時、あの時はわからなかったけど、やっといてよかった、ということは多々あると思います。暮らしは習い事のように役に立ったり、繋がったり、なるほどーとわかったり。昔から伝えられてきている風習をその時代ごとに合うように取り入れることで、30年後に役立つことがあるでしょう。

この節句箱の絵柄は、布絵作家のヤマヤアキコさんによるものです。

五節句(人日、上巳、端午、七夕、重陽)は、一年の豊作や無病息災など、日々の幸せを願うお祝いで

別名「七草の節句」「桃の節句」「菖蒲の節句」「笹の節句」「菊の節句」と植物で表現されます。

植物は体と心の豊かさ=暮らしの豊かさを育むもの。
五節句を表すそれぞれの植物を、日々まるく穏やかに満ちるよう“ 円(まる)” で表現し、円満に過ごせるようにとの願いを込めてデザインされています。

「七草の節句」1 月7 日人日(じんじつ)

春の七草(ほとけのざ、ごぎょう、すずな、すずしろ、せり、なずな、はこべら)をリースで表現しました。リースは終わりのない“ 輪” から「幸福」や「永遠」の象徴として縁起がいいものとされています。

「桃の節句」3 月3 日上巳(じょうし)

角がない「角立たず」の姿から魔除けの意味もあると言われる縁起のよい円形の中に桃の花と、まるくはずむことから円満に過ごせるようにとの願いを込めお正月に飾る縁起物である「鞠」、その形から末広がりに栄えるといわれる「扇子」、一対の貝殻でぴったりと合うことから夫婦円満、お姫様を表し、ひなまつりに幸せを願って食す「はまぐり」を合わせてデザインしました。

「菖蒲の節句」5 月5 日端午(たんご)

“ 菖蒲” と“ ヨモギ” を軒先に吊るして魔除け、火除けにする風習があり、日本の昔話『ヨモギとショウブ』でも“ 鬼が退散した” というお話が描かれています。魔除けでは菖蒲の葉を使いますが、花の凛とした美しさ、勇ましさも合わせてリースで表現しました。

「笹の節句」7 月7 日七夕(しちせき)

冬でも枯れずに青々としていることから邪気を払う力があると考えられている「笹」と、願いが込められた「短冊」をリースで表現しました。笹のリースに散りばめられた「星」には、短冊に書いた願いが叶うようにとの願いが込められています。

「菊の節句」9 月9 日重陽(ちょうよう)

紋章に使われ「高貴」と花言葉がつくほど日本の文化を象徴するような菊は、縁起物である「吉祥文様」としても広く愛されています。丸まるとした菊花と、伝統的な文様の一つである「菱菊」で祝いを、「桃の節句」同様縁起のよい円形で表現しました。

布絵のパネルの木枠と、引き出しの箱を作ってくれたのは、木の道具をつくるOjn Handmade Hutのワダヨシヒトさん。

ものをつくる人の力を借りて、
先人から伝わってきた風習とその意味を知り、
子どもたちが大人になる頃、またその時代も自然に目をむけ、心豊かに暮らすことができるように、と願います。

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●節句箱
材質:
パネル リネン(模様のパーツによって綿がハーフリネン)
箱/ ナラ フレーム/ サクラ・ビーチ・ホオ・ナラ・ウォルナット

金額:170,000 円( 税別)
納期:約1ヶ月
制作:箱/ Ojn Handmade Hut 布絵/ ヤマヤアキコ